Klog ~あきらめの悪い男~

あきらめの悪い30代男が不器用ながらも前向きに生きるためにあがきます。

『ファイナンス思考』朝倉祐介

 

 ファイナンス思考とは・・・

会社の企業価値を最大化するために、長期的な目線に立って事業や財務に関する戦略を総合的に組み立てる考え方であり、将来に稼ぐと期待できるお金の総額を最大化しようとする発想とのこと。価値志向であり、長期志向、未来志向である。

  1. 事業に必要なお金を外部から最適なバランスと条件で調達し、
  2. 既存の事業・資産から最大限にお金を創出し、
  3. 築いた資産(お金含)を事業構築のための新規投資や株主・債権者へ最適に配分し、
  4. その経緯の合理性と意思をステークホルダーに説明する

【響点】

  • リクルートは各事業のユニットごとにPLを作成し、自律的な運営を一任してEBIDAマージンの改善目標を課する経営ノウハウを買収先に適用している。
  • コニカミノルタ事業の選択と集中を通じてキャッシュを創出し、資金調達と併せて自己資本比率を引き上げ、得たキャッシュを買収などの投資に回している。
  • 日立の川村社長は責任が曖昧だった主要事業を社内カンパニーに区切り、PLだけでなくBSの責任をも事業責任者に負わせて意識改革を図った。
  • 販売量や売価、店舗別の利益といった指標を定量的に分解して把握することは、ファイナンスに関する活動を行うにあたり、前提となる情報を得るための基本動作である。
  • サントリーはビーム社買収によって約6500億円の“のれん”ならびに約9800億円の無形資産を抱えた。のれん代の償却費用が年300億円まで膨らんだが、目標達成のために取らなければならないリスクであると判断した。

とてもわかりやくおもしろい。ファイナンスはもっと勉強したいのだけど、今の会社では資金調達はデットに限られるから、深堀りしても実務には活かしきれないジレンマがある。設備投資や出店計画は金利はもちろん、回収期間を基に予測したキャッシュフローから割り出すように年々ファイナンス思考の要素を取り入れているけど、結局自己満でしかない。そしてその予測の是非を理解して評価する人間も社内にはいない・・・。ファイナンスなんて、それこそコンサルとか投資銀行のエリート様の世界に入ってしまうから(勝手なイメージ)、次元がちがうのだけど、曲がりなりにも経理として働いている身として、どこまでこの職にしがみつき、スキルを上げ続ける必要があるのかわからなくなる今日この頃。