自分は何がしたいのか
自分は何がしたいのか。
どう生きたいのか。
どんな人間になりたいのか。
独りの時間が好きなわりには、この命題の答えは出ていません。
自分の信念を貫くようなタイプでもないし、そんな情熱的な人間でもない。
コミュニケーション能力が高いわけでも魅力的な人間でもない。
会社を辞めて、自由になることが素晴らしいという風潮が近年高まっている気がしますが、自分のような人間は、会社という社会の中で生きていくのが精一杯なのです。
最近、新しい会社で面談があったのですが、明確な目標が無いことをハッキリと上司に伝えてみたところ、意外にもそれでいいんじゃないかと言われました。
要は、会社の状況に応じて自分を変えていく生き方もありなんじゃないかという事です。
自分がやりたいことがやれずに失望するよりも、スポンジのように何でも吸収することで自分を高めていく。変えていく。自分は会計のプロでも税務のプロでもないから、まずは会社の事業を徹底的に理解して、自分の担当する事業部門のことは何でも答えられる社内のプロとなる。それが当面の目標。
前職で実感したのだが、会社の事業に誰よりも詳しくなることで見える世界がガラッと変わる。まずは、そうなれるよう自分の会社のプロになりたい。
何をしたいのか?なんて考えている場合じゃなかったのだ。
社畜上等。
人生ほどほど
自分を好きになろうとか、自分に自信を持て、とかいう言葉が苦手です。僕は自己肯定ができないまま育ってきて、色んなもんを拗らせたままオッサンになってしまった。これは親の教育方針に問題があったのだろうと責任転嫁してたのですが、今でも自己を肯定するとか、自分に自信を持つとかいう感覚がよくわからないのです。何を根拠に?と思ってしまう。
おそらく、その理由は成功体験が少ないからではないか?と思ってます。よく考えると当然で、見た目も頭も運動神経も「良くない」から、成功体験を得られる機会が乏しかった。でもこれって世の中の人のほとんどがそうなのかもしれない。だって凡人のほうがマジョリティだから。
だから最近「良くない」ではなく、「悪くはない」と思うようにしました。よく、自分を必要以上に卑下してマイナス思考になり、それを口に出して相手に気を遣わせる人いますけど、あれは自分にとっても相手にとっても最悪。(自分もやってたけど…)というか、単純に相手に迷惑かけてるので、やっちゃいけないことですね。
ということで、少しでも自分を肯定して前向きに生きるために、自分自身も人生も、そんなには「悪くない」と思っていればいいのではないかと。祖父も「人生ほどほど」と手帳に書き遺していた。今考えると、ほどほどって悪くないよな。
精神論
自己啓発本って嫌いなんだけど、いまだに本屋に行くと手に取ってしまう。精神論って嫌いなんだけど、憂鬱でなければ仕事じゃない的なフレーズに惹かれてしまう。たぶんそれは僕がブラック企業ばかり経験してきたからだろう。自己啓発本を書く経営者のように仕事に没頭できる才能はないけれど、意気込みくらいは真似しようというくらいがちょうどいい。とか思ったりはするのである。
新しい環境に向けて、AkiMoriさんの言葉を書き留めておく。自分を鼓舞するために。
※以下引用
- 最初から権限をもらえるのは稀、成果を出すのが先。まず、死ぬ気で頑張る。汗をかいて、成果を出して、ようやく権限をもらえる。
- 社内の信用を獲得する前の段階では、とりあえず誰よりも早くオフィスに来て、そして誰よりも遅くまで仕事をして帰る。これで少なくとも社員から「毎日長い時間頑張っているヤツ」認識される。仲間意識が芽生えるのはここから。
- ボスのオーダーは100回中99回は「Sir,yes sir!!」で元気に返す。どうしてもこれはまずいという一件だけ、「殿、お言葉ですが・・・」と神妙に返す。ここでボスに怒られることも仕事。怒られる中でボスの考えが整理されるなら、本望。
- 創業者の立場を理解する。すなわち、創業者は、企業の文化といった情緒的な部分でも、従業員の雇用(=ベンチャー企業において、全従業員は、創業者に雇われた気持ち)の部分でも、すべての面で最終責任者。創業者に代わる人はいない。そして、会社のステージが上がる局面において、従来の企業文化や雇用慣習が、成長の追求/株式価値の最大化ミッションと相反することが、ときにある。しかし、創業者=大株主が、自ら株式価値最大化は言いづらい。ここで、合理的な思考と、市場の規律という軸を持ったCFOが、あえて損な役回りで、言うべきことは代わりに言う。その結果、冷酷なヤツだと思われることもある。でも憎まれ役も仕事。結果は後から付いてくる(かもしれない)と思って、日々頑張る。
ま、やるときやらなきゃダメなのよ。
『破天荒フェニックス オンデーズ再生物語』田中修治
破天荒社長のメガネ屋再生物語
『破天荒フェニックス』を読んでみた。その名の通り、小説仕立ての物語となっているので読みやすい。競合他社や関係者もすべてフィクション(の体)だから、逆にノンフィクションのようにリアルな内容だった。
CFOが一番大変
・年間売上20億円に対して短期借入金が14億円、借入金の回転期間はわずか8か月、約定弁済が月8千万~1億円にのぼり、毎月営業赤字2千万を垂れ流している。毎月のように仕入先への支払い繰り延べ、社会保険料と税金の滞納を断行。敷金の戻りで難を逃れるエピソードがあるが、敷金の戻りも把握できていないことから日々の資金繰り管理も杜撰な経理体制だったのだろう。CFO奥野さんは日々の事務処理レベルから資金調達や買収まで文字通り経理財務のすべてを担っていたことがわかる。
・3億円の増資を受ける際、司法書士や会計事務所に断られたため、DESの書類作成から登記手続きまで一人で行い目論見書を完成させてしまう。結局、経理に限らず会社に必要な人材って何とかして危機を乗り越えて、難局を打開できる人間なんだなあと思う。
経営者として命をかける
・田中社長は折り返し融資を受けるために連帯保証人となる。中小企業では個人保証って当たり前だと思っていたが、オンデーズの14億の借入金はすべて無担保・無保証であった(・・なぜこれまで無保証で融資を引き出せたのだろう?)。個人保証が無かったのだから、普通は民事再生の道を選択するだろう。
・さらっと書いてあるが、「個人の全財産と貯金を全て切り崩し、急死した父親から母親が相続した資産を全て売却してもらい、そのお金を借り、個人投資家からの短期のつなぎ融資も高金利で個人で借り入れて買収資金を用意した」と言う。ここまで命をかける経営者にならついていきたいと思うだろうなあ。
藤田光学という会社
・オンデーズは月末に3億円の資金ショート危機を迎える。その時に救いの手を差し伸べたのが藤田光学という会社だ。ホームーページによると年商150億の鯖江本社の眼鏡メーカーだ。非上場なので財務内容はわからないが、3億もの金を社長の独断でポンと出せるのだから、財務が盤石で安定した経営を続ける優良企業なんだろう。さらに、シンジケート・ローンによる銀行取引正常化に失敗した際も藤田光学は資金不足の穴埋めをしてくれる。どんだけキャッシュが豊富にあるんだ・・・。
破天荒な実行力
オンデーズの大成功の要因は東南アジアへの積極的な出店だった。シンガポールを皮切りに台湾、フィリピンと次々出店を成功させる。驚きなのが、出店計画があったわけでもなければ、英語を話せる社員も数人で、アジアはショッピングモールが主流なので家賃が年間4~5000万もかかるのに勢いで出店を次々断行したことだ。結果的に2013年時点のアジア圏では、安価な眼鏡屋はブルーオーシャンだったわけだが、この感覚というかセンスというか時流に乗れる力は誰もが持っているものではないだろう。自分の命を捧げた会社でさらに破天荒な挑戦ができる経営者ってやはり選ばれた人間なのかなと思ってしまう。田中社長はホリエモンチャンネルで負債を抱えてても「いい人がいる会社」なら買っていいと思うと言っていた。(ホリエモンはいらねえって言ってたけど)
これは小売業の社長ならではだなあと思った。特に小売りやサービス業って末端スタッフの質が売上に直結するから、人材という資産こそ一番大事だってことを言い表しているんだろうな。
まだ地方で消耗してるの?
30半ばにもなって実家のある東北から、再度東京に出ようとしています。
今の中小企業に7年もいたのかと思うと、自分の行動力の無さに嫌気がさします。
でも僕は僕でしかないし、自分の中で本当に決心がついてからはとんとん拍子に転職活動も進んだので、結局自分がどう生きたいのかを考え抜いて、独りで後悔しないように決断することが転職に関わらず、生きる上で一番大事なことなんだ。と思っています。
そんな当たり前のことがこれまでできなかったのは自分の弱さでしかないのです。
東京へ出ることに不安はあるものの清々しい気持ちのほうが今はかなり優勢。
とはいえ、転職できたのも今の会社で得た経験のおかげでもあるので、7年間を振り返ってみて地方で生きる現実をまとめようと思っていたところ、簡潔に言い表したツイートを発見しました。
いわゆる中小企業は、成長意欲が無く、下請・地域限定等の構造的要因でその地位に甘んじざるを得ない企業を指すものと考えられるけど、質の良い雇用なんてそこには産まれないし、余剰利益は基本的に同族で分配されるだけなので、少なくとも積極的に国から支援されるべき種類のものでは無いと思う。
— ボヴ (@cornwallcapital) 2018年8月27日
ほんとこれ。
他に言うべきことは無い。
青かった僕は中小企業でわざわざ配当を出して剰余金を減らす行為が理解できず経営者に反対したのだけど、彼ら同族は二重課税だろうがなんだろうが自分たちの懐にキャッシュが入ることを優先する。
節税節税と言いながら、本当の意味での節税など理解してないので自分たちの実入りのためなら、その口癖すら忘れたような顔で毎期役員賞与を出すのである。
地方で頑張っている中小企業。
地方分権。地方活性化。
田舎者はこのきれいごとフレーズに騙されるけど(僕もご多分に漏れず騙されたけど)、地方のヒエラルキーほど強固で厄介なものはない。
7年前の僕に言ってやりたい。
「これが現実。君の夢などこっぱみじんさ。」by吉井和哉
『これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話』堀江貴文
これからを稼ごう
ホリエモンの『これからを稼ごう』を読んでみました。
かなり読み応えがあり、最近流行の焼き直し本とは一線を画す印象です。
ビットコインって何なんだ?
ビットコインとは、暗号技術を使ったP2P(ピアトゥピア)型の電子通貨のこと。個人的にはP2Pといえば共有ファイルソフトのwinnyを思い出す。当時は割とマジでエロ動画がたくさん手に入るサイトだと思っていた。まさかサーバ不要で暗号化や転送機能などに優れたソフトであったとは思いもしなかった。
ビットコインの特徴は非中央集権的である点だ。ドルや円といった法定通貨はすべて中央銀行が発行・管理しているが、仮想通貨に中央組織の管理は不要だ。それだけで時代を変える通貨である。
コインチェックのNEM流出事件
ハッキング被害によりNEMが流出したコインチェックの事件は記憶に新しい。犯人と思しき人物は匿名性の高いダークウェブ上に流出したNEMを他の仮想通貨と好条件で交換販売するサイトを立ち上げた。ホリエモンはこれを法定通貨で行われるマネーロンダリングと同じであり、仮想通貨の動きは現実社会のお金の流れと見事なまでに似通い始めたと語る。おもしろい。
お金ってそもそもバーチャル
物々交換では無理があるから価値を代替するために生まれたのがお金だ。その名の通り、兌換紙幣は金銀と交換できるから価値があるのであって、紙幣イコール価値ではない。所詮紙きれなのだ。電子マネーが主流となった今、価値代替できるモノは既に変わっている。これからは管理体制も変わるということだろう。
よく聞くマイニングって何だ?
マイニングとはハッシュ関数を用いて大量の計算を行い、最初にブロックの検証に成功したノードにネットワークから新たに発行されたビットコインが与えられる特典を得るための作業。要はビットコインを得るための検証を行うには膨大な計算が必要ということだ。そしてその計算を行うための特別なチップを使用したASICは大量の電気を消費する。マイニングは電気代がかかるという意味がやっとわかったよ。
※マイニングは採掘という意味で金の採掘に喩えられている。
ライブドア株式の100分割の真意
ホリエモン曰く、当時のライブドア株式の分割は購入単位をできるだけ下げて通貨のように使うことを想定していたと。コングロマリット化していたライブドアをひとつの国家として捉え、その国家の通貨として株を使う。日本という国家の概念を相対化しようと考えていたとまで言う。発想もスケールも次元が違うと言わざるを得ない。
多動力読んでもうホリエモンの本はいいかなぁ…と思ってたけど、今日書店で立読みからの即買い。
— あきらめの悪い男 (@kemkjarang) 2018年7月10日
株の分割がコングロ化するライブドアの通貨を想定してたとは(°_°)
“これから”が見えてる人や。@takapon_jp pic.twitter.com/JlOXdSP2RC
ICOの本当の価値
ICOの場合、トークンを発行するだけなので、議決権が存在しない。つまりいくら資金調達を行ってもプロジェクトが買収されるリスクが無いということ。それよりもアルファベット社の発行株に議決権のない株が存在していることのほうが衝撃だった。。知らなかった・・・。一般株主は純粋なキャピタルゲインのために株を保有しているということになる。企業の在り方として真っ当なようなそうでないような・・・。
お金より信用
最終章でホリエモンは「これからの社会はお金との交換ができない独自の価値基準を持っている人が豊かになる」と説きます。ノウハウやスキルなどお金と代替できない価値・・・。それって、パンピーにとってお金を稼ぐより難しいんじゃないかと思っちゃいます。でもツンデレなホリエモンは最後に優しい言葉を底辺層の僕らに投げかけます。「あなたはそんなイケてないわけじゃない。まずは面白そうなことをやってみよう」と。。僕の解釈はこうです。不細工で金もない男に明るい未来が無いのは、通貨経済でも評価経済でも同じこと。だから悔いなく好きなように生きてみろ!このゴミども!!
『無敵の思考』『働き方完全無双』ひろゆき
ひろゆきのルール
最近「セブンルール」という番組がおもしろくて、毎週録画してよく見ている。番組名の通り、各業界の第一線で活躍している人のマイルールを7つ紹介するという内容だ。昔「私の10のルール」という番組があって、これも好きでよく見ていたのだが、内容はセブンルールとまったく同じで、違うのはルール数と対象が芸能人というだけ。KREVAがお金を大事に使うというルールを持っていて、財布にお札を入れる際にキレイに向きを揃えていたのが妙に記憶に残っている。まあ、テレビ番組なんて似たような内容を焼き直ししたものばかりなのだ。いや、言いたかったのはそういうことではなくて、人は人の生き方、人生に興味があるという事だ。個人のルールを紹介するだけの番組がリバイバルされ、芸能人の先祖の人生を振り返る番組も人気だ。自分の憧れの人や尊敬する人の生き方であればなおさらだろう。
話が脱線したが、ひろゆきの著書について自分なりにまとめておきたいと思った。『無敵の思考』と『働き方 完全無双』の二冊である。本出さないかなあ・・とずっと思っていたので、発売当初は嬉しくてどちらも予約して発売日に買って読んだのだが、なんか読みにくいし、あまりおもしろいと思えなかった。なんでやろ?と考えたんだけど、おそらく普段から生配信を見ているので、単に活字でひろゆきの持論が羅列されてもピンとこないのだ。配信ではひろゆきが視聴者の質問にひたすら答えていくのだけど、その質問の答えから派生、脱線して、ひろゆきの持論が展開される。テーマはベーシックインカムだったり、世界情勢だったり多岐にわたるのだけど、ひろゆきは知識が半端ないので、すべての質問やテーマに対して持論を交えて解説してくれる。たまに“あ、やっぱコイツ頭おかしいな”と思う事もあるけど、知識の深さは底が知れないし、ひろゆきのルールや思考について興味が尽きない。ひろゆきの本は純粋なインタビューとか対談形式のほうがおもしろいんじゃないかなあと思う。あと、たまに書くブログ記事のように、何か一つのテーマごとに区切ってコラム形式にするとか。いずれにせよ自分で書いてほしいな。ということで、2冊の本を読んだ中で、印象に残った「ひろゆきのルール」を残しておきたい。本文中の“僕は”から始まる文章を中心に抜粋しただけ。結局、ひろゆきの生き方=ルールに興味があるだけなので。
『無敵の思考』
無敵の思考 ――誰でもトクする人になれるコスパ最強のルール21
- 作者: ひろゆき
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2017/07/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 論理的に考えて論理的に結果を出す。
- 外食をしない。
- こういうときは、こうしておこうというルールを先に決めて、違うなと思ったらその都度ルールを見直してルールを変える。
- 年上の言う事は聞いておく。
- 女性をちゃん付けで呼ばない。
- 失敗した時は運のせいにして成功した時は自分の実力だと思い込む。
- 自分のことが嫌いになるようなことはしない。(なんであの時ああしなかったんだろうと後悔する理由を作らない。)
- 友達にどんなに迷惑をかけても、お金は払わない。
『働き方 完全無双』
- 人に期待しない。
- 言葉が通じなくても終始ニコニコする。
- 睡眠は削らない。
- いつでも最悪をシュミレーションしておく。